【蜂に刺されたら】冷やすより温めた方が効く?毒自体を変質させる温熱療法という対処法。

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ちょっと前に、蜂に刺されまして。

飼っているミツバチたちの初めての越冬。
暖冬だった冬から一変、40年に一度の寒波で大雪になったりミツバチたちには結構過酷な冬になってしまいました。

 

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いつもの通り、蜂に挨拶をしてから巣の掃除に取り掛かろうと巣の入り口を開けたそのとき。
ブーーーンと飛び出してきて刺されました。

 

ええーっ!!今このタイミングでーーー??いつもなら全然普通にしてくれるやーーん!

 

寒くなると餌も少なくなり蜂がピリピリして刺しやすくなるとは聞いていたけど、

 

なんか………………切ないやないか。

わかるけどさあ、わかるけどさあ、、、、

 

念のため軍手していたけど、普通に上から刺されました。

 

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刺されたのは下の手。赤ちゃんの手みたいになってしまいました。

 

さて、そんなときどうしたらいいのか。

いつもは流水で洗いながら毒を絞り出して蜂蜜塗っておけば治る(養蜂の先生直伝)のですが、今回は複数箇所刺されてしまったので刺された場所もよく分からず毒が出し切れなかったのか、だいぶ腫れてしまいました。

 

そんな中、ツイッターで教えてもらったのが「温熱療法」。患部を温めて毒素を変質させることで無毒化する方法です。

※まだ科学的に実証されていないそうですので、試す際は自己責任でお願いいたします。

 

一般的に蜂に刺された際は「冷やす」方法が一番知られているので、温めるの?と意外だったのですが、そこには意外な法則が。
 

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「ムカデ 刺された 対処法」などでググるとこの温熱療法がすぐ出てくるのですが、ムカデや蜂の毒はタンパク質(ペプチドと呼ばれる小型タンパク質)が主体。なので、熱いお湯でそのタンパク質成分を熱変性させて失活させ、洗い落とせば刺された部位の痛みや腫れ、痒みを防げるのだそう。

 

蛇やサソリなどの毒を持った生き物を食べられるのも同じ原理で、タンパク質成分が調理の熱によって無毒化され、さらに体内の消化酵素で分解されることから食べても人体に影響がないのだそう。

 

ムカデの毒に対する温熱療法は結構メジャーで治った人もたくさんいるみたいだから、蜂の毒もタンパク質なら効果あるんじゃないかな。調べたら温熱療法で蜂刺されを治した人もいるみたいだし。

 

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(いやー、でも、スズメバチはどうかな。。。笑 ちょっと怖いなあ。行う際は自己責任で、危険を感じたらすぐ病院へ行ってくださいね。)

 

ちなみに、おしっこをかけるのは効果なし。

これはハチの毒が酸だと思われていた時代にアルカリ性のアンモニアで中和する、という対処法だったようですが、ハチの毒がタンパク質だったことが解明され、効果がないと判明したのだとか。

 

こう考えると、毒そのものを失活させるものが「温熱療法」、毒が回って患部が腫れるときの対処法が「冷却法」なのかなとも思いました。だから逆に、時間が経ってしまうとすでに毒が患部に回ってしまっているからあまり効き目がないのかも………?

 

 

 

「温熱療法」と「冷却法」両方調べてみて、ミツバチに刺されたときの対処法について自分的にこれからやってみたい方法はこれ。

※あくまでも”私流”なので、行う際は自己責任でお願いします。

 

【1】ミツバチに刺されたら、針が体に残っていないか確認する。
 
針が残っていた場合、針の根元についている毒袋をつぶさないように除去する。これを手で押してしまうと毒を余計に注入してしまうので、硬いカード状のもので横に払うと良いみたい。
 
【2】流水をかけながら毒を絞り出して洗い流す。
 
蜂の毒は水溶性なので、とにかく絞り出して流します。温熱療法では絞り出すよりもお湯をかけた方が効き目があると書いてあったけど。。念のため。しっかり洗い流せばそこまでひどく腫れません。
このとき、口をつけて吸い出すのはNG。歯茎などから毒が侵入してしまう可能性があります。
 
【3】43度~46度の温水シャワーで患部がしっかり温まるまで流し続ける。(毒の失活のため)
 
ただし、37~40度は最も毒の活性が強くなるのでお湯はぬるいと痛みがひどくなります。なので、お風呂に入るのではなく、42度~46度の温水シャワーで患部がしっかり温まるまで5分ほど”流し”続け”洗浄”します。仕上げに石鹸洗浄すると表面の酵素毒を洗い流すのに効果的みたい。
 
【4】蜂蜜を塗る。

 
 
 

この温熱療法、とっても良さそうだったので試してみた。

ちょっと時間は経っているものの、シャワーで患部を温めてみる。

 

温度を42度以上に設定して…

 

 

ザーーーーー!!!!

 

 
あっち!あっち!!!!!! ※やけど注意
 

 

恐る恐る、ゆっくり温める。

 

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感覚としてはジーーーンと何かが溶けていくような気持ち。

ズキズキ、パンパンで痒かった患部が、温めた後は何となくスッキリして、翌日には腫れがかなり引いていました。特に痒みがなくなってたのがすごく印象的だったな。

 

 

これは結構効果あったのでは…………??と、個人的には思います!
次刺されたら、もう一度試してみますー。

 

 

(蜂に刺されたが故に我慢せざるをえなくなった杖立温泉。グヌううう!!!)

 

私はできる限りお医者さんよりもお家で、身近にあるものと知恵でなんとかしたい派なのでこの方法はとっても良いと思いましたが、蜂によっては最悪の場合は命にかかわる可能性がありますので、刺されて10−15分の間に激しいめまいや呼吸困難など体に大きな変化があった方は必ずお医者さんに行かれてくださいね。

山に入る人や養蜂をやっている人はポイズンリムーバー(毒を吸い出す器具)がオススメですよ!

 

▼ポイズンリムーバー

 
温熱療法を教えてくださった方、ありがとうございました!
 
 
【きっとこっちの記事も好き。】

 
山の恵み、猪肉をスズメバチと山分けする
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念願の養蜂はじめたよー!
蜂とわたし
 
▼『我が家にミツバチがやって来た―ゼロから始めるニホンミツバチ養蜂家への道』

 
 

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▼本が出ました!
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私が新米猟師になるまでのエッセイ(ブログに書ききれなかったいろんなこと)や、動物別の解体方法、ジビエのレシピ集など、イラストを交えて紹介しています。

わたし、解体はじめました ─狩猟女子の暮らしづくり─

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about me!!

About chiharuh

twitter: @chiharuh facebook: http://www.facebook.com/chiharuh   ●畠山千春   新米猟師兼ライター   法政大学人間環境学部卒業。カナダ留学後NGO/NPO支援・映画配給会社に就職、3.11をきっかけに「自分の暮らしを作る」活動をスタート。  2011年から動物の解体を学び鳥を絞めて食べるワークショップを開催。2013年狩猟免許取得。  現在は福岡県にて食べもの、エネルギー、仕事を自分たちで作る「いとしまシェアハウス」を運営。第9回ロハスデザイン大賞2014ヒト部門大賞受賞。TEDxTokyoyz、TEDxKagoshimaにて登壇。   ブログ:ちはるの森 http://chiharuh.jp   著書:『わたし、解体はじめました―狩猟女子の暮らしづくり』(木楽舎) http://urx.mobi/B8LE

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