【床暖房オンドルの凄さ】古民家住まいでこの冬一度もストーブ出してない。

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この冬、極寒の古民家暮らしなのにまだ一度もストーブ出してない。

衝撃。

まさかこんな日が来るとは。

 

 

古民家といえば、隙間風ピューピューで寒いっていうのが当たり前。
 
ヒビノケイコさんのブログを読んであるある!と思ってしまったけど

・家にいても誰もコートを脱がない。

あるある・・・!!笑

 

あと、

・家の中でも息が白い
・建具をぴっちり閉めてもどこかからスースーと風が入ってくる
・暖かくした一部屋にみんなが集まってくる
・夜の湯たんぽのために台所が混み合う、とか

 
いろいろあるんだけども、

 

何より光熱費がすごいかかるの!

 

うちの家は結構広いから、全部暖めようとすると相当ストーブが必要になる。

というかリビングになっている三部屋ぶち抜きのスペースをあっためようとすると家中のストーブやヒーターを総動員して4個くらいないと寒い。だから、建具を入れて部屋を区切って集中的にあっためるんだけど、暖かさが隙間風にさらわれていくのね。。。

 

 

ピューーーーーーーーー
(わかるよね!?古民家暮らしの人なら絶対わかってくれるよね????)

 

でも今年は暖冬のおかげか、一度もストーブ出してない!!

 

とはいえ、暖房も何もしないで過ごせるほど寒さは甘くありません。何でストーブを使わないで済んでいるのかと言うと、我が家には手作りの床暖房があるのです。

 

韓国の伝統式床暖房、オンドル。
写真の部屋の下が、床暖房になっています。
 

床下で火を焚いて、その煙が床下に行き渡って部屋があたたくなる仕組み。(火が通ってるわけじゃない、というところがポイントね)

縁側の下に、火を焚くところがあります。ここが入り口。

 

 

床下にはレンガなどで煙の道が作られていて、その上に蓄熱性の高い石を乗せていく。

 

オンドル

 

火を焚いて出た煙がレンガの道を通って最終的には煙突から排出されるわけですが、高熱の煙によって石が温められて、その石がじんわわわ〜〜と部屋をあっためてくれるのです。

 

#オンドル に初めて火が入りました!

 
で、この石の上に土を敷いて、その上に紙を貼って完成。

 
素晴らしいぞ。

 

毎朝、火を焚くとなんだかほっとする。

 

 

たまに火を焚きながらパソコン仕事とかしたり。

だってここ、あったかいんだもん。

 

オンドルは薪の効率がすっごい良くって、朝一回焚けば次の日までは持つくらいあったかさが長持ちする。

だいたい、大きい薪を5、6本焚けば十分。
寒い日は、7、8本いれてもいいかもね。

 

煙突からは木酢液が取れるから、それを薄めて畑の殺虫剤として使ったり。

 

 

だいたい我が家は朝オンドルを焚いて、そこで出来た炭を炭壺に移し替えて必要なときには火鉢で部屋を温める。

 

火鉢ならお餅とか牡蠣とか焼けるし、一石二鳥!

 

 

火鉢って物理的にもだけど、見た目にも暖かい。
この子がうちに来てから(頂きもの)、暮らしの質がぐんと上がった気がするよ。

ありがとう・・・・!!

 

あと、オンドルはあったかさはほとんど床下に蓄熱されるから、煙突から出る煙は冷たいの。

 

 

キッチンにも薪ストーブあるんだけど、速攻で煙がモクモク家の外に出て行ってしまうもんだから、それを見て「ああ、あったかい煙が、なんかもったいない・・・」って思ってしまう。

 

薪割りとかするとね、よく燃える薪を用意することがいかに大変なのかひしひしと感じるわけですよ。
 

まず、切ったばかりの生木なんてすぐ燃やせないから1年前から乾燥させなきゃいけないし、そうすると保管場所だって必要だし、効率良く保管するために太い木を切るってなるとそれだってひと苦労だし。

確かに廃材を使えばタダで手に入るけど、その代わり切ったり乾かしたり運んだり、相当なマンパワーがそこには必要になるわけですよ。

 

お金でガスが買えるって、素晴らしいぞ!!!笑

 

だから、何でもかんでも絶対薪がいい!ってわけじゃないのです。いや、正直薪の方がご飯美味しくなるし体も温まるんだけど、「ここはガスでええやろ。お金で解決しよや」ってときは、ガス使います。

我慢しすぎる暮らしは、楽しくないから。楽しくないと続けられないからね。
バランスでね。

 

でも、今年はオンドルのおかげで光熱費めっちゃ安くなってるんじゃないかな。オンドル様様。ありがとう。

 

 

このコタツ、電源入ってないのにぬっくぬくですから。床下にあるオンドルのおかげです。

 

オンドルで体を温めると、体が冷めにくい。

というのも、オンドルは煙で石がゆっくりゆっくり温められて、それが土にじんわり伝わって床が暖まるから、焚いてから部屋が暖まるまでに5、6時間以上はかかります。(だから朝焚くのだけど)。

 

ゆっくり温まったものって冷めるのもゆっくり。さらに石から遠赤外線が出るので、体ポカポカ。

これが電気カーペットだと急激にあったかくなるけど、出た瞬間体がヒヤッとするんだよね。オンドルはあれがない気がする。(薪が正義!と言いたいわけじゃないよー。あくまでも私の体感として。)

 

韓国では、病気の人の治療にも使われてるらしいよ。
うーん。それも納得できるくらい、気持良い温かさだよ。

 
 

灯油を買わないで、薪で床下を温める。これも私たちのテーマである「エネルギーを作る」活動のひとつ。

 

オンドルに興味がある方は、シェアメイトがオンドル大工をやってるので問い合わせしてみてね。韓国の先生に弟子入りして、これまでに5つのオンドルを作っています。

ondol.lifestyle○gmail.com
(○を@に変えて送信してね)

 

あったかいよー!!:)

 

 

【こちらもどうぞ!】

 
オンドルを作るときに気をつけたほうがいいこと、使ってみて思ったこと、メンテナンスや使い方など、もう少し詳しくオンドルのいいところわるいところを書いてみました。
 
IMG_7216.JPG
▼薪を使った床暖房オンドルのメリットとデメリット。
http://chiharuh.jp/?p=4614
 
 
オンドルから出る煙をただ出すだけってもったいないと思ったので、煙突から出る煙でスモークナッツ作ってみたよ。
IMG_6880.JPG
 
▼オンドルの煙突でスモークナッツ作ったよ
http://chiharuh.jp/?p=4468
 
 

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▼本が出ました!
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私が新米猟師になるまでのエッセイ(ブログに書ききれなかったいろんなこと)や、動物別の解体方法、ジビエのレシピ集など、イラストを交えて紹介しています。

わたし、解体はじめました ─狩猟女子の暮らしづくり─

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about me!!

About chiharuh

twitter: @chiharuh facebook: http://www.facebook.com/chiharuh   ●畠山千春   新米猟師兼ライター   法政大学人間環境学部卒業。カナダ留学後NGO/NPO支援・映画配給会社に就職、3.11をきっかけに「自分の暮らしを作る」活動をスタート。  2011年から動物の解体を学び鳥を絞めて食べるワークショップを開催。2013年狩猟免許取得。  現在は福岡県にて食べもの、エネルギー、仕事を自分たちで作る「いとしまシェアハウス」を運営。第9回ロハスデザイン大賞2014ヒト部門大賞受賞。TEDxTokyoyz、TEDxKagoshimaにて登壇。   ブログ:ちはるの森 http://chiharuh.jp   著書:『わたし、解体はじめました―狩猟女子の暮らしづくり』(木楽舎) http://urx.mobi/B8LE