本が出るよ。→『わたし、解体はじめました ー狩猟女子の暮らしづくりー』

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本を出すことになりました。

タイトルは、わたし、解体はじめました ─狩猟女子の暮らしづくり─(木楽舎)です。

いやー、まさか自分が本を出すなんて思ってもいなかった。
わー!

この本は、私が新米猟師になるまでのエッセイ(ブログに書ききれなかったいろんなこと)や、動物別の解体方法、ジビエのレシピ集など、イラストを交えて紹介しています。

私のおすすめは、狩猟体験が出来るツアーや団体の紹介や牛&豚の屠畜見学ができる食肉センターの紹介ページ。
本にも書いたけど、命のことはその現場でしか分からないことがいっぱいある。だからこそ、本を読んでくれた人にはぜひその現場に行ってほしいなと思っています。

たとえば動物を解体するにしても、私は自分でそんなに沢山さばき切れないから四つ足動物を食べるのは控えようと思ったけど、同じ体験をしても、自分で解体したお肉が美味しいからもっと獲って食べようという人もいるし、自分でさばき切れないからお金を払ってありがたく食べたいという人もいる。

感じることは人それぞれ。自分がどうやってお肉を食べたい人なのか、知りたい人はぜひ現場に足を運んでみてください。

ひとつの命が食べものになって、私たちの食卓に並ぶってどういうことなのか。
本を通じて感じてもらえたら嬉しいです。

Amazonなどでも買えます〜。

わたし、解体はじめました ─狩猟女子の暮らしづくり─

 

それで、東京と福岡で出版記念イベントを開催します。
トークゲストは著書畠山千春と編集者小久保よしの。
192ページあるこの本、実はもともとの原稿をカットして作ったものなのです。本に書ききれなかったことや、本を出版するにあたって私たち二人が苦労したところなども、こっそりお話ししちゃう予定。
本の販売や…サ、サインも書きます!(照れくさい)

ぜひ、遊びに来てください。

▼4/18(金)『わたし、解体はじめました』出版記念イベント@D&DEPARTMENT FUKUOKA.
http://kokucheese.com/event/index/162546/

▼4/26(土)『わたし、解体はじめました』出版記念イベント@原宿vacant
http://kokucheese.com/event/index/163250/

あと、今月のソトコトさんでも紹介していただいているので、良かったらぜひ見てください。
 

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さて、ここまで……
長かったーーーーー!!!!
本当に本当に、難産な本でした。

ここまで来るのに本当にいろいろなことがあって。

まず、3.11がきっかけでそれまでの暮らしに危機感を持った。
水が買い占めされたこと、電気がつかないこと、いざというときにお金が役に立たないこと。

それで、これから何が起きても自分の力で幸せに暮らしていくスキルを身につけよう、それから、信頼できる人たちと助け合えるコミュニティを作っていかなきゃ、って決心した。

原発のこともあって、自分が知らない場所で行われていることを知らないままにしておくのが嫌だった。特に隠されているもの、見えなくなっているものをちゃんと自分の手に取り戻していきたかった。

そうして、ただ純粋に食べものがやってくるまでの道筋をたどっていただけなのに、いつの間にか世の中でタブーとされているテーマにどっぷりつかっている自分がいて。
向き合えば向き合うほど、何が正しいのか、誰かを傷つけていないか、分からなくなるときもあった。

伝えるって本当に難しいなー。

ブログでも沢山の人に見てもらえたけど、その前後の流れとかを感じてもらえないことで本意が伝わっていないな、ということもいっぱい感じた。

特に私のブログは過激な写真が多いから、写真だけ見て文章読んでもらえないってことも多々あって。

だから今回の本は刺激の強い写真は少なめ、文章メインの本にしようと編集者さんにアドバイスをもらった。

私、文章力に自信がなかったから最初は「ひえーーー」って感じだったけど、今友達とかに読んでもらって「見えづらかった文脈がきちんと追えて良かった」という感想がとっても多かった。
やっぱりブログじゃ分かり辛いよね。。

このブログ自体もこんなに沢山の人に読んでもらえると思っていなかったし、私が自分の気持ちを忘れないようにしようと書いていたものだから、どうしても解体の記事ばっかりが増えちゃって…。
なんでこんなことしてるのかなって思う人もいたのかなー。

でも、命とか動物を絞めて食べることとか。これだけ肉食文化が浸透してる暮らしの中だったら決して特別なことじゃないと思ってる。

だから、こういうテーマをもっと身近に感じてもらいたい、ハードルを下げたいって言う気持ちと、命を軽んじてると言われること、その狭間で「う、うわああーーっ!」ってなることもよくあった。笑

バランス難しい。

あと、私が事細かに解体の流れをWebにUPするのは、私がそうしてWebで狩りや解体を勉強してきたからだし、だからこそこれから狩りや解体を始める人の参考になればという気持ちがあったんだけど、そういう人以外も沢山私のWebを見るから、色んな問題が起こったのかなとも思う。

別に「どうしても見たくない!」という人に無理矢理見せようとは思わないけど、知っといた方が良いと思うけどな〜とは思ってる。
そして、そういう経験や想いを持った人が増えたら良いとも思ってる。

そもそもこんな当たり前のことを見る、見ないで大騒ぎするような今の世の中ってなんだこりゃとも思ってるけど…。

結局、私たちが見ようが見まいが、沢山の命が毎日食べものとなっているのだけど。

鶏を絞めることがワークショップになっちゃうなんて、おかしな時代。

 
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常にてんやわんやな本作りだったけど、ここまで形に出来たのは、最後まで情熱を持って支えてくださった関係者の方々のおかげです。
この本に関わるということは、私以上に覚悟が必要だったと思います。本当に本当に、ありがとうございました。

わー、あんなに苦労したとは思えないほど、可愛い本でしょ。
でも、内容はディープです。

 

 

そして、最後に。
ブログやツイッターなどなど、ネットを通じて私に深く命のことを考えさせてくれたすべてのみなさん、本当にありがとうございました。
ここでのコミュニケーションがあったからこそ、今の自分がいるのだと思います。

私はまだまだ未熟者で、スタート地点に立ったばかり。
これからも、好奇心旺盛に実践し、学び続けていきたいと思います。

about me!!

About chiharuh

twitter: @chiharuh facebook: http://www.facebook.com/chiharuh   ●畠山千春   新米猟師兼ライター   法政大学人間環境学部卒業。カナダ留学後NGO/NPO支援・映画配給会社に就職、3.11をきっかけに「自分の暮らしを作る」活動をスタート。  2011年から動物の解体を学び鳥を絞めて食べるワークショップを開催。2013年狩猟免許取得。  現在は福岡県にて食べもの、エネルギー、仕事を自分たちで作る「いとしまシェアハウス」を運営。第9回ロハスデザイン大賞2014ヒト部門大賞受賞。TEDxTokyoyz、TEDxKagoshimaにて登壇。   ブログ:ちはるの森 http://chiharuh.jp   著書:『わたし、解体はじめました―狩猟女子の暮らしづくり』(木楽舎) http://urx.mobi/B8LE

4 Comments

  1. 稲田哲将

    ブログの炎上の時にこちらに訪れました。

    死を遠ざけようという心理は誰にでもあると思います。
    特に死を日常生活でほとんど見ない都会の生活においては、死は昔以上に忌み嫌われるものになっているものになっているように思われます。
    食糧供給のスタート時点で他人によって屠畜が行われ、
    スーパーでパックに入れられた切り身の魚や料理された惣菜などの結果だけを受け取っています。
    切り身の魚が生きていたことなど感じている人がどれだけいるのだろう。
    食べ物の向こうに死がある。人間も命を食べないと生きていけない動物の一種なのだということを一度はきちんと体験することは大事だと思います。
    そうすることが自分もいつか死ぬという大切な事実に気づかせ、自分の人生も他人の人生も大切な命だと気づけるようになると思います。

    多分知り合いの知り合いなのでいつかお会いすることがあるかもしれません。その時はよろしくね。

  2. 密かに応援してます☆

    そして、実際に自分も本気で向き合っていきたい部分なので、ちはるさんの生き方や、本などを参考にさせていただき、自分の生き方を、見つめ、どんどん行動していきたいと思います☆
    ありがとうございます(*^^*)

    Mima ☆ ★

  3. 倉藤

    ちはるさん、出版おめでとうございます。
    私は牧場のある農村の農民なのですが、大切に育てた動物の肉を、肉食の皆様が(どうしても仕方ないときではなく)過度に残したり、無駄に廃棄されるのを見て、やるせない想いがしていました。

    命と向き合うとは一体どういうことか? を伝えるご活動、頭が下がります。
    私も自分の足元から活動を頑張ろうと思いました。

  4. Pingback: お米・iPad Air・稲刈りの手伝い…いろんなものと交換!物々交換トークイベント@渋谷 | ちはるの森

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